日税FPメルマガ通信 第409号

【初心者必見】
NISAのつみたて投資枠の銘柄はどう組み合わせる?

2024年5月20日発行

 

NISAのつみたて投資枠では、年間投資枠120万円までの新規投資が可能です。投資銘柄数に制限はなく、複数の銘柄を組み合わせた分散投資にも利用できます。

今回は、NISAのつみたて投資枠で銘柄を組み合わせる効果や考え方について、初心者向けに分かりやすく解説します。

1.NISAのつみたて投資枠で銘柄を組み合わせるメリット

NISAのつみたて投資枠では、銘柄を組み合わせて運用することも可能です。
投資銘柄数に上限はなく、年間投資枠120万円まで投資できます。

つみたて投資枠では、複数銘柄に分散投資をすることで、以下のメリットがあります。

リスク分散
複数の銘柄を組み合わせた分散投資は、特定の業界や地域の不況がポートフォリオ全体に与える影響を軽減してくれます。
NISAにおいて、損失を最小限に抑えながら長期的な収益を最大化するなら、リスク分散は重要な戦略の一つです。

運用コストを抑える
つみたて投資枠の対象となる銘柄は、それぞれに運用コストが異なります。

例えば、信託報酬の高いアクティブファンドばかりを購入するよりも、信託報酬の低いインデックスファンドを組み合わせて購入した方が、運用コストを抑えられる可能性が高いです。

2.NISAのつみたて投資枠で初心者が銘柄を組み合わせるコツ

NISAのつみたて投資枠では、複数銘柄の同時購入ができます。
リスク分散や運用コストを考慮するなら、適切な組み合わせを検討するのがおすすめです。

ここでは、つみたて投資枠で銘柄を組み合わせるコツや考え方について、初心者向けに解説します。

地域の分散
リスク分散のために銘柄を組み合わせるなら、まずは地域の分散を意識しましょう。

つみたて投資枠で投資できる銘柄には、以下のような種類があります。

・日本株式
・米国株式
・先進国株式
・新興国株式
・全世界株式

「全世界株式」のファンドを1つ購入するのでも良いですが、複数の銘柄を組み合わせてバランスを取るのも投資手法です。
例えば「日本株式:米国株式:新興国株式=2:6:2」など、好きなバランスで投資対象の地域を分けられるというメリットがあります。

リスク・リターンのバランス
つみたて投資枠で購入できる銘柄には、インデックスファンド、アクティブファンド、バランスファンドなど、運用方針の異なる投資信託があります。



例えば、インデックスファンドとアクティブファンドの組み合わせは、リスク・リターンや運用コストのバランスが取りやすく、大きな損失を回避できる可能性があります。


信託報酬(手数料)の違い
投資信託の信託報酬も、銘柄によって異なります。

長期的な資産形成を目指すなら、信託報酬が低く、優れたパフォーマンスが期待できる銘柄に投資することが重要です。

3.NISAのつみたて投資枠で分散効果の高い銘柄の組み合わせ

続いては、NISAのつみたて投資枠で分散効果の高い銘柄の組み合わせについて、リスク許容度別に紹介します。


ローリスク・ローリターンの組み合わせ
ローリスク・ローリターンで堅実な資産形成を目指すなら、バランスファンドのみを組み合わせたポートフォリオがおすすめです。

バランスファンドには、1つの銘柄で複数の金融商品に投資できるというメリットがあります。
特に、債券が組み入れられたタイプを選ぶとリスクを抑えられます。

ミドルリスク・ミドルリターンの組み合わせ
ある程度のリスクを許容できる場合は、日本株式と米国株式を組み合わせたミドルリスク・ミドルリターンのポートフォリオが効果的です。

例えば、以下のようなポートフォリオは、投資対象地域を分けてリスク分散をしつつ、ある程度のリターンを見込んだ組み合わせと言えるでしょう。

・「日本株式(TOPIXや日経225の指数連動型)インデックスファンド」50%
・「米国株式(S&P500やNYダウなどの指数連動型)インデックスファンド」50%

ハイリスク・ハイリターンの組み合わせ
ハイリスク・ハイリターンな運用を目指すなら、全世界株式を投資対象とするインデックスファンド100%のポートフォリオを組むと良いでしょう。

全世界株式には、日本や米国などの先進国だけでなく、インドやブラジルなどの新興国も投資対象となるため、より高いリターンが狙えるというメリットがあります。

4.NISAのつみたて投資枠で効果の低い銘柄の組み合わせ

NISAのつみたて投資枠で銘柄の組み合わせを考えるときは、投資対象の地域が被らないように注意しましょう。

例えば、以下のような銘柄の組み合わせは、投資対象の地域が重複しているため、リスク分散効果は低いと言えます。

・全世界株式+日本株式
・全世界株式+先進国株式
・全世界株式+新興国株式
・先進国株式+米国株式

5.まとめ

NISAのつみたて投資枠では、年間投資枠120万円の新規投資が可能です。
従来のつみたてNISAに比べて投資枠が広がったため、複数の銘柄を組み合わせた分散投資の効果がより高まるでしょう。


<著者プロフィール>

福田 猛

ファイナンシャルスタンダード株式会社 代表取締役

大手証券会社を経て、2012年に金融機関から独立した立場で資産運用のアドバイスを行うIFA法人ファイナンシャルスタンダード株式会社を設立。資産形成・資産運用アドバイザーとして現役活躍中。2015年楽天証券IFAサミットにて独立系アドバイザーとして総合1位を受賞。東京・横浜を中心に全国各地でセミナー講師としても活躍し、大好評の「投資信託選びの新常識セミナー」は開催数240回を超え、延べ8,000人以上が参加。新聞・経済誌等メディアでも注目を集める。著書に『投資信託 失敗の教訓』(プレジデント社)等がある。


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参考

経済金融情報メディア「F-Style」:https://fstandard.co.jp/column/

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